YA1033　セネ　キリム　142×121【30％OFF】

イラン北西部のクルディスターン州のセネ（現在はサナンタジ）で織られたキリムです。サナンタジには主にクルド人が居住しています。

セネのキリムは独特の曲線の織りを多用し、繊細で複雑なデザインを実現しています。主なデザインは細かいヘラティやボテ柄や花柄の連続、鳥、など。

このキリムの魅力は何と言っても中心の2頭の鹿のデザイン！

パイルの絨毯に鹿がデザインされることはよく、細かい点描画ともいえる絨毯ならリアルな鹿の表現が可能ですが、キリムは通常直線なため細かい表現は難しく、セネの曲線の織りだからこそ表現できたと言えます。

それでも、こんなに生き生きとしたかわいらしい鹿は初めて見ました。

背中の曲線や、後ろ脚の力強さ、大きな目、そして赤紫とブルーのラインで暗い部分を表現するデザイン力など、なかなか技術とセンスのある織り手だと思います。
全体にはっきりした明るい色で、モチーフの配色センスもとてもモダンです。

状態としては、擦り切れたり穴が空いたりなどの不具合はありませんが、全体に少し波打っていたり、フリンジに色移り、コーナーに一か所ほつれがあります。
また赤いメダリオンを囲むブルーグリーンのラインが少しフィールドのアイボリーに滲みだしていて、これはクリーニングで落としきれませんでした。
（※ヨーロッパから届いた際に薄汚れがありましたので、国内のペルシャ絨毯専門のクリーニング店で2回水洗いしていただいています。）

床に敷くのもいいですが、こんな感じに壁に飾ると柄をより楽しめておすすめです！


産地：　イラン　セネ（サナンタジ）
サイズ：約142×121
年代：1950年代頃
素材：ウール on コットン