YA1024　ケルマンラバー　オールド～アンティーク　185×123

美しいピンクが印象的なケルマンラバーの絨毯。

ケルマンはイランの中南部の州であり、州都です。
ラバー村（Kerman Lavar またはRavar）は都市から北に120kmほどの場所にあります。

ケルマン産の絨毯は、紺やホワイトの地にエレガントでカラフルな小花柄が有名ですが、西側諸国の要望に合わせて様々なデザインが作られたため種類は豊富です。

20世紀初頭までの何世紀にもわたってショールの生産で有名な場所でしたが、19世紀後半に欧米への輸出が増大し、この地に絨毯の工房が多く設立されてショールの職人も絨毯織りを始めたことで、きらびやかなショールのようなデザインの絨毯がたくさん作られていきました。特に多く輸出されていたのはアメリカでした。

特に1920年代には急速に生産が増加していった時期で、この絨毯もその頃のものでは無いかと思われます。

ピンクのフィールドにブルーのメダリオン、クリーム色のコーナー、ネイビーのボーダー、内側のサブボーダーは淡いピスタチオグリーンのような色合い。
ここまでのかわいらしさはペルシャ絨毯全体を見渡してもなかなか無いかもしれません。
美しいピンクはおそらく天然染料によるもので、100年近い年月で熟成された雰囲気も醸し出しています。

パイルは上質な柔らかなウールで摩耗もなく非常に手触りのいい絨毯です。
1枚目の写真でメダリオンの左上部あたり、薄茶色のシミが点在しています（写真で白く囲った部分）。それ以外ではこの年代にしては特に劣化も感じられず、非常にいい状態です。ケルマンラバーの中ではノットは細かい方ではないですが目は詰んでいて裏側を見ても柄がはっきりとわかります。

インテリアにエレガントな華やかさをもたらしてくれる美しい絨毯です。

サイズ：約185×123cm

産地：イラン　ケルマンラバー

年代：1920～30年代

素材：ウール on コットン

重量：約6.7kg