YA1020　バフティアリ　オールド　145×215

天然染料の鮮やかなバフティアリの絨毯です。

多色使いですが、すべての色が輝いて見え、特に青のアブラッシュは都市工房のアンティークのペルシャ絨毯でもこれほど光るものは珍しいのではなと思うほどです。もちろんパイルはウールですが透明感があるためシルクのようにも見えてきます。

バフティアリ族はザクロス山脈に住み過酷な山越えをする遊牧民として有名です。遊牧民が織るトライバルラグとは別に、チャハール＝マハール・バフティヤーリー州などに定住した人々が織るこのような絨毯は、地理的にイスファハンに近いためイスファハンのデザインの影響を受けているようです。

カラフルで見事なボーダー部分にはとくにイスファハンの豪華な雰囲気を感じます。

バフティアリ絨毯はまた耐久性でも知られており、こちらもベースが非常に丈夫にできていて張りと重量感があります。

状態はパイルはもともと短めで、少し摩耗している部分があります。質のいいウールで手触りは柔らかいです。

一枚目の写真でメダリオンの左下に縦に白い筋が一本入ったような部分は、織りの段階で経糸が一本切れてしまったためのようです。そこからさらに解けるようなことはありません。また表面にところどころ見られる白い点は、主に緯糸の結び目です。

またメダリオンの白い部分、全体にところどころ薄いグレーのペンキ塗料のような汚れがついています。国内のペルシャ絨毯専門クリーニングで水洗いし、ここを重点的に洗っていただきましたが、うっすらと残っていて少し硬化しています。

一か所補修箇所があります。写真を参照。丁寧にプロの手で補修されております。

バフティアリの絨毯は鮮やかなカラーも特徴ですが、中でもこちらの色の美しさは抜群で貴重な一枚です。

産地：イラン　バフティアリ

サイズ：約145×215cm

年代：おそらく20世紀半ば、1950～60年代頃

重量：11.5kg

素材：ウール on コットン