YA1008　トライバルラグ　ハムセ　115×155

イラン南西部のファールス州 のハムセ連合の絨毯です。ハムセはアラブ語で「5」を意味しています。ハムセ連合は1860年代にカシュガイ族の影響に対抗するためにテュルク系とアラブ系の混合グループとしてハムセ連合が組織され、最終的には1950年代にモハンマド レザー シャーによって解散されています。

こちらはハムセの中でもアラブ系のハムセの絨毯と思われます。

ハムセは鶏のモチーフがメジャーで、また1~3つのメダリオンがあることが多いのですが、こちらは6つのメダリオンと、たくさんの鳥やその他動物で埋め尽くされていてとても賑やかでかわいらしいデザインです。フィールドの美しい濃紺と、メダリオンを縁取るスカイブルーが全体を引き締めています。

経糸がウールで、原毛のままの色がアイボリーから茶色まで様々に使われているところも味わいがあります。

パイルは年代の割にかなりいい状態で、またウールがとても質が良く艶のある柔らかな手触りです。アンティークまではいきませんが、80～90年ほど経っていると思われ、新しい物にはない深みのある落ち着いた色合いと手触りを楽しめます。

ハムセの絨毯は結び目が緩いものが多く柔らかくしなやかな絨毯です。そのため強度的には弱い部分があり、こちらも古いものなので一部に補修した箇所があります（写真参照）。

日差しによって色がとても変化するため、屋内と屋外とそれぞれ写真を撮りました。ご不明な点がございましたらお問い合わせください。

サイズ：約115×155cm 

産地：イラン南西部　ハムセ

年代：1930～40年代

重量：3.7kg

素材：ウール on ウール