YA1061　ビジャール　アンティーク　210×132

レアで美しいビジャールのアンティーク入荷しました。
複雑で独特な、有機的な雰囲気のあるアラベスク文様。1910年代頃のビジャールに特徴的なデザインです。

特筆すべきは色の美しさ、ザクロのようなレッド、サーモンピンク、ライトブルーにダークブルー、オリーブグリーン、ライトグリーン、ベージュ、ブラウン。そしてインディゴのフィールド。全ての色に深みがあり美しいです。
青と白で点描のように描かれたパロメット文様も、ペルシャ絨毯の他の産地では見られないビジャール独特の手法です（近年のクム産のシルク絨毯で同様の手法が使われます）。

パイルは最高品質のウールです。柔らかく密度があり、艶があります。そして弾力のあるもっちりとした踏み心地。

ビジャールは、イランの北西部コルデスターン州にあり主にクルド人が居住する町です。ビジャールの絨毯は非常に密度高く堅牢に織られていることが特徴で、鉄の絨毯ともいわれています。

織りの手法も特徴的で、イランの他の地域との違いとして、織る際に緯糸を水で湿らせてから入れていくそうです。そして強く打ち込みます。そのため緯糸が渇いた際に収縮しぎゅっと締まった絨毯に仕上がるとのこと。

裏側のちょうど中央部分にまっすぐ線があるように見えます。
一見補修のように見えますがそうではなく、おそらく二人の織り手さんが左右に座って織り進め、織る速さが違うと真ん中部分で調整をしたようです。

全体的に良い状態です。パイルはほぼ完璧に残り、傷みやすい耳（シラゼ）の部分を今回補修し新しくなっています。コーナーには少しほつれがあります。

状態もよくレアなアンティークビジャール、柔らかなぬいぐるみのような手触りも貴重な逸品です。


サイズ：約210×132（短いところは128）cm
素材：ウール on コットン
産地：イラン　ビジャール
年代：1900～1920年頃
重量：約10.5kg